レポートナンバー 0000042243
デジタル治療(Digital Therapeutics:DTx)の受容性と将来展望2025
株式会社シード・プランニング
-治療用アプリにフォーカスした、最適な利用法と普及拡大の方向性-
発刊日
2025/08/18
言語日本語
体裁A4/286ページ
ポイント
医師210名、患者520名のアンケート調査から、DTxの受容性と普及拡大の方向性を検証!
DTxに期待される領域や役割、医療利用への課題と期待を整理!
DTxの普及拡大における方向性と市場規模感を、医師・患者調査と欧米の動向調査により展望!
レポート概要
近年、製薬関連市場においては、医療ニーズの多様化や人工知能等の技術革新、行政の規制緩和を背景に、スタートアップ企業等によるオンライン診療支援や、保険収載を目的とした治療用アプリ(Digital Therapeutics)の開発が加速しており、医療とデジタルが融合した新たな市場が形成されつつあります。
日本においては、2020年に禁煙治療補助システム(CureApp社)、2022年に高血圧症治療補助プログラム(CureApp社)が保険収載されているほか、アルコール依存症治療補助プログラム(CureApp社)が2025年9月に保険収載される予定であるなど、実際の医療現場での利用が進みつつあります。また、2025年には、注意欠如多動症治療補助プログラム(塩野義製薬社)が製造販売承認されたほか、2023年に製造販売承認されましたが保険収載が見送られた不眠障害用プログラム(サスメド社)の、製造販売承認事項一部変更承認申請がなされ、改めて保険収載に向けた動きが加速するなど、ラインナップの拡充が期待されます。
グローバル市場をみると、米国では2019年から2024年までの間に少なくとも35以上のDigital TherapeuticsがFDA承認を取得しており、開発中の製品は100種類を超えるほか、欧州では先行するドイツのDiGAディレクトリに登録されている製品が70件に上り、DiGAをモデルケースとした類似の枠組みが各国で整いつつあります。
第3の治療法とも表現されるDigital Therapeuticsが着実に医療現場に浸透しつつあるなか、本調査では、治療用アプリにフォーカスして第3回目となる医師と患者へのアンケート調査を実施しました。実際に治療用アプリを処方/利用している医師や患者の傾向等も踏まえながら、治療用アプリの認知度や処方・利用が適している疾患、メリットやデメリット、最適な利用シーン、現状の処方/利用のなかでの課題や不安、既存治療との比較を通じた期待感など、治療用アプリ等の普及拡大に向けたニーズ把握と受容性を検証するとともに、欧米のDigital Therapeuticsの動向を踏まえて、当該市場を展望します。
レポート詳細
調査対象
【1】医師:弊社ドクターモニター登録医師210件
※ 内科系を中心に診療所と200床未満の病院の医師を対象
【2】患者:外部のWebアンケート会社が保有するパネル520件
※ 20歳以上で過去3年以内に医療機関(歯科を除く)の受診歴があり、スマートフォンを保有する人を対象
※ 患者パネルの併用、医療・健康関連のITリテラシー評価(ヘルスケアアプリの利用経験)について回答者の調整を行った
【3】米国、欧州(ドイツ、フランス、ベルギー、イギリス)、日本・アジア(日本、中国、韓国)のDTxの動向
調査方法
Webアンケート調査、公開情報・文献調査
調査内容
【医師編】
- 回答医師の属性(年代、勤務施設・所在地、勤務形態、診療科、患者数、オンライン診療実施状況)
- 診療状況について(利用しているシステムやソフトウェア、オンライン資格確認・電子処方箋等状況、患者・医療従事者とのコミュニケーション満足度、治療用アプリ処方状況・完遂率・利用期間・処方していない理由)
-
治療用アプリ等(DTx)について(認知度、適している疾患とその理由、治療を勧める患者像、既存治療との比較、メリット/デメリット、来院~治療までの負担感と最適な支援者、最適な利用シーン、保険適用への期待、処方意向、処方するにあたり必要なこと、課題と期待)
【患者編】
- 回答者の属性(年代、性別、居住地、同居家族、就業状況、スマートフォンの利用状況、ヘルスケアアプリの利用経験、医療機関受診状況と診療科、オンライン診療受診)
-
受診状況について医療機関で勧められたアプリやITツール、お薬手帳・マイナ保険証・電子処方箋等利用状況、医療機関で勧められたアプリやITツール、医療従事者とのコミュニケーション満足度、治療用アプリ利用状況・きっかけ・利用しなかった理由)
-
治療用アプリ等(DTx)について(認知度、適している疾患とその理由、既存治療との比較、メリット/デメリット、情報入手~治療までの不安感と最適な支援者、最適な利用シーン、保険適用への期待、利用意向、利用にあたり必要なこと、不安と期待、医療の掛かり方)
【デジタル治療(DTx)の最新動向と市場規模予測】
- 米国(①DTxに関わる動向、②保険適用の主な治療用アプリ等)
- 欧州(ドイツ、フランス、ベルギー、英国)(①DTxに関わる動向、②保険適用の主な治療用アプリ等)
- 日本・アジア諸国(日本、中国、韓国)(①DTxに関わる動向、②保険適用の主な治療用アプリ等)
- 治療用アプリ等の市場規模予測と普及拡大の方向性
目次
はじめに
調査概要
【1】 調査結果の要約
1-1.回答者(医師)の概要
1-2.回答者(患者)の概要
1-3.治療用アプリの処方/利用状況
1-4.治療用アプリ等(DTx)の認知度の推移
1-5.治療用アプリ等が適していると思う疾患
1-6.治療用アプリ等を勧める患者像
1-7.既存治療と比較した際の治療用アプリ等に対する認知
1-8.治療用アプリ等のメリット/デメリットの見解
1-9.来院から処方、治療までの治療用アプリ等の負担/不安
1-10.治療用アプリ等の負担/不安に対する最適な支援者
1-11.治療用アプリ等の最適な利用シーン
1-12.治療用アプリ等の処方/利用にあたり重視すること
1-13.治療用アプリ等の普及による医療の掛かり方の変化
1-14.治療用アプリ等の保険適用への期待
1-15.治療用アプリ等の処方/利用意向
1-16.治療用アプリ等の市場規模予測
【2】 【医師編】回答医師の属性
2-1.回答医師の年代
2-2.勤務施設の所在地
2-3.主な勤務施設
2-4.主な勤務形態
2-5.現在担当している診療科
2-6.最も経験のある診療科
2-7.回答医師の資格等
2-8.1日あたりの平均外来患者数
2-9.オンライン診療の実施状況
2-10.直近1ヵ月の患者全体に対するオンライン診療実施割合
【3】 【医師編】診療状況について
3-1.普段の診療に利用しているシステムやソフトウェアプログラム
3-2.(カテゴリ別)普段の診療に利用しているシステムやソフトウェアプログラム
3-3.オンライン資格確認の対応状況
3-4.(カテゴリ別)オンライン資格確認の対応状況
3-5.電子カルテ情報共有サービスの対応状況
3-6.(カテゴリ別)電子カルテ情報共有サービスの対応状況
3-7.電子処方箋の対応状況
3-8.(カテゴリ別)電子処方箋の対応状況
3-9.外来診療における患者とのコミュニケーション
3-10.(カテゴリ別)外来診療における患者とのコミュニケーション(1)定期的に通院する患者
3-11.(カテゴリ別)外来診療における患者とのコミュニケーション(2)定期的な通院のない患者
3-12.(カテゴリ別)外来診療における患者とのコミュニケーション(3)オンライン診療の患者
3-13.外来診療における医療従事者とのコミュニケーション
3-14.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(1)同じ職場の医師
3-15.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(2)他院の医師
3-16.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(3)看護師
3-17.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(4)薬剤師(院内)
3-18.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(5)薬剤師(院外)
3-19.治療用アプリの処方状況(禁煙治療補助システム)
3-20.(カテゴリ別)治療用アプリの処方状況(禁煙治療補助システム)
3-21.治療用アプリを処方した患者数(禁煙治療補助システム)
3-22.治療用アプリの完遂率(禁煙治療補助システム)
3-23.治療用アプリの最適な利用期間(禁煙治療補助システム)
3-24.治療用アプリの利用期間の見解(禁煙治療補助システム)
3-25.治療用アプリの処方状況(高血圧症治療補助プログラム)
3-26.(カテゴリ別)治療用アプリの処方状況(高血圧症治療補助プログラム)
3-27.治療用アプリを処方した患者数(高血圧症治療補助プログラム)
3-28.治療用アプリの完遂率(高血圧症治療補助プログラム)
3-29.治療用アプリの最適な利用期間(高血圧症治療補助プログラム)
3-30.治療用アプリの利用期間の見解(高血圧症治療補助プログラム)
3-31.治療用アプリを処方可能だが処方していない理由
【4】 【医師編】治療用アプリ等(DTx)について
4-1.治療用アプリの認知度
4-2.(カテゴリ別)治療用アプリの認知度(1)保険適用のアプリ等
4-3.(カテゴリ別)治療用アプリの認知度(2)医師が勧めるアプリ
4-4.治療用アプリ等が適していると思う疾患(総合)
4-5.治療用アプリ等が適していると思う疾患(1位)
4-6.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(1位)
4-7.治療用アプリ等が適していると思う疾患(2位)
4-8.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(2位)
4-9.治療用アプリ等が適していると思う疾患(3位)
4-10.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(3位)
4-11.治療用アプリ等が適していると思う疾患を選択した理由
4-12.治療用アプリ等を勧める患者像(総合)
4-13.治療用アプリ等を勧める患者像(1位)
4-14.(カテゴリ別)治療用アプリ等を勧める患者像(1位)
4-15.治療用アプリ等を勧める患者像(2位)
4-16.(カテゴリ別)治療用アプリ等を勧める患者像(2位)
4-17.治療用アプリ等を勧める患者像(3位)
4-18.(カテゴリ別)治療用アプリ等を勧める患者像(3位)
4-19.治療用アプリ等を既存治療と比較した場合の見解
4-20.治療用アプリ等のメリット/デメリットの見解
4-21.来院から処方、治療までの治療用アプリ等の負担感
4-22.治療用アプリ等の負担に最適な支援者
4-23.治療用アプリ等の最適な利用シーン
4-24.(カテゴリ別)治療用アプリ等の最適な利用シーン
4-25.治療用アプリ等の保険適用への期待
4-26.(カテゴリ別)治療用アプリ等の保険適用への期待
4-27.治療用アプリ等の処方意向
4-28.(カテゴリ別)治療用アプリ等の処方意向
4-29.治療用アプリ等を診療に取り入れるにあたり重視すること
4-30.(カテゴリ別)治療用アプリ等を診療に取り入れるにあたり重視すること
4-31.治療用アプリ等の課題
4-32.治療用アプリ等への期待
【5】 【患者編】回答者の属性
5-1.年代
5-2.性別
5-3.居住地
5-4.同居している家族
5-5.就業状況
5-6.スマートフォンの利用状況
5-7.ヘルスケアアプリの利用経験
5-8.利用経験のある主なヘルスケアアプリ
5-9.過去3年間に受診したことがある診療科
5-10.過去3年以内の医療機関の受診状況
5-11.現在、定期的に通院している診療科
5-12.過去3年以内のオンライン診療の受診状況
5-13.オンライン診療を受診した診療科
【6】 【患者編】受診状況について
6-1.医療機関や薬局で利用を勧められたアプリやITツール
6-2.(カテゴリ別)医療機関や薬局で利用を勧められたアプリやITツール
6-3.お薬手帳の利用状況
6-4.(カテゴリ別)お薬手帳の利用状況
6-5.マイナ保険証の利用状況
6-6.(カテゴリ別)マイナ保険証の利用状況
6-7.マイナンバーカードによる医療・健康情報閲覧
6-8.(カテゴリ別)マイナンバーカードによる医療・健康情報閲覧
6-9.電子処方箋の利用状況
6-10.(カテゴリ別)電子処方箋の利用状況
6-11.外来診療における医療従事者とのコミュニケーション
6-12.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(1)医師
6-13.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(2)看護師
6-14.(カテゴリ別)外来診療における医療従事者とのコミュニケーション(3)薬剤師
6-15.治療用アプリの利用状況 (禁煙治療補助システム)
6-16.(カテゴリ別)治療用アプリの利用状況 (禁煙治療補助システム)
6-17.治療用アプリ利用のきっかけ(禁煙治療補助システム)
6-18.治療用アプリの利用期間(禁煙治療補助システム)
6-19.治療用アプリの最適な利用期間(禁煙治療補助システム)
6-20.治療用アプリの利用状況 (高血圧症治療補助プログラム)
6-21.(カテゴリ別)治療用アプリの利用状況 (高血圧症治療補助プログラム)
6-22.治療用アプリ利用のきっかけ(高血圧症治療補助プログラム)
6-23.治療用アプリの利用期間(高血圧症治療補助プログラム)
6-24.治療用アプリの最適な利用期間(高血圧症治療補助プログラム)
6-25.治療用アプリの利用を選択しなかった理由
【7】 【患者編】治療用アプリ等(DTx)について
7-1.治療用アプリの認知度
7-2.(カテゴリ別)治療用アプリの認知度(1)保険適用のアプリ等
7-3.(カテゴリ別)治療用アプリの認知度(2)医師が勧めるアプリ等
7-4.治療用アプリ等が適していると思う疾患(総合)
7-5.治療用アプリ等が適していると思う疾患(1位)
7-6.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(1位)
7-7.治療用アプリ等が適していると思う疾患(2位)
7-8.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(2位)
7-9.治療用アプリ等が適していると思う疾患(3位)
7-10.(カテゴリ別)治療用アプリ等が適していると思う疾患(3位)
7-11.治療用アプリ等が適していると思う疾患を選択した理由
7-12.治療用アプリ等を既存治療と比較した場合の見解
7-13.治療用アプリ等のメリットとデメリット
7-14.治療用アプリ等の情報入手から治療までにおける不安の度合い
7-15.治療用アプリ等の不安に対する最適と思われる支援者
7-16.治療用アプリ等の利用がもっとも望ましいシーン
7-17.(カテゴリ別)治療用アプリ等の利用がもっとも望ましいシーン
7-18.治療用アプリ等の保険適用への期待
7-19.(カテゴリ別)治療用アプリ等の保険適用への期待
7-20.治療用アプリ等の利用意向
7-21.(カテゴリ別)治療用アプリ等の利用意向
7-22.治療用アプリ等の利用にあたり重視すること
7-23.(カテゴリ別)治療用アプリ等の利用にあたり重視すること
7-24.治療用アプリ等に対する不安
7-25.治療用アプリ等への期待
7-26.治療用アプリ等の普及による医療の掛かり方の変化
【8】 デジタル治療(Digital Therapeutics)の最新動向と市場規模予測
8-1.米国
8-2.欧州
8-2-1.ドイツ
8-2-2.フランス
8-2-3.ベルギー
8-2-4.イギリス
8-3.日本・アジア諸国
8-3-1.日本
8-3-2.中国
8-3-3.韓国
8-4.治療用アプリ等の市場規模予測と普及拡大の方向性
8-4-1.市場規模予測
8-4-2.普及拡大の方向性
※ (カテゴリ別)では、以下のような属性に基づくクロス集計を実施した。
【医師編】:「年代」、「地域」、「診療科」、「患者数」、「オンライン診療の実施状況」、「治療用アプリの処方状況」
【患者編】:「年代」、「マイナ保険証利用状況」、「居住地」、「オンライン診療の経験」、「ヘルスケアアプリの利用経験」、「治療用アプリの利用経験」
※ なお、集計データ端数処理について、四捨五入の関係で小計・合計が合わない場合がある。