少子高齢化による人口減少が深刻化する日本において、医療MaaSに関心を持つ自治体は年々増加傾向にあり、実証実験を経て実装に移る事例も増えてきています。そうした中、政府は医療MaaSに関連する方針を示す等、医療MaaSの取組みを後押しする動きを活発化させています。
医療MaaSの取組みでは、オンライン診療システムやデマンド交通システムのほかに、自動運転やドローン等、最新のテクノロジーが活用され、多くの企業・団体が参画しています。
本調査では、医療MaaSに関する取組みを行う企業関係者、自治体関係者、医療機関関係者にヒアリング調査を実施し、国内で実施されている様々な医療MaaSの事例を紹介するとともに、国土交通省や経済産業省などによる公開資料を整理することで、医療MaaSの現状や課題、将来展望や市場規模を分析します。
目次
第一章 調査結果の要約
第二章 医療MaaSとは
1．医療MaaSの定義
2．医療MaaSの機能
第三章 取組み事例
宮城県仙台市「診療カーによるオンライン診療サービス」（東日本電信電話株式会社）
福島県会津地域 「会津中央病院通院バス事業」
（一般財団法人 温知会 会津中央病院）
東京都 「ドローンによる医薬品配送ビジネスモデルの実証プロジェクト」
（KDDI株式会社、KDDIスマートドローン株式会社）
神奈川県藤沢市 「湘南ヘルスイノベーションパーク ヘルスケアMaaS実証実験」
（株式会社マクニカ）
長野県伊那市 「モバイルクリニック事業」（伊那市）
三重県鳥羽市 「鳥羽市医療MaaS実証事業」（MONET Technologies株式会社）
三重県中山間地域 「住民の健康・生活を維持するモビリティサービス実装事業」
（MRT株式会社）
愛媛県新居浜市「保健福祉MaaS事業」（新居浜市）
山口県徳地地域 「医療MaaSを活用したリアルタイム遠隔医療システム」
（ウィーメックス株式会社）
大分県「豊後大野市 医療MaaSの取組み」（大分県）
第四章 政策動向
1．行政による医療MaaS推進の動き
2．関連団体
3．関連法令、ガイドライン
第五章 ビジネスモデル分析
1．医療MaaSが注目される背景
2．医療MaaSの課題
3．ビジネスモデルについての考察
（1）ターゲットユーザー
（2）エリア特性
（3）ステークホルダー
（4）ビジネスモデル
（5）今後の医療MaaSビジネスのアイデア
4．市場規模予測
第六章 文献調査
北海道札幌市「地域包括ケアシステムを支える清田区医療オンデマンド送迎実証事業」
岩手県北上市「北上市モバイルクリニック推進事業」
岩手県八幡平市「遠隔診療×レベル3.5ドローン飛行による医薬品配送の実証実験」
秋田県「秋田大学 医療 MaaS」
山形県庄内地域「医療 MaaS の取組み」
茨城県境町「医療 MaaS による眼科スクリーニング検査」
茨城県つくば市「つくば医療 MaaS」
群馬県安中市「地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けたドローン配送の実証実験」
新潟県長岡市「オンライン診療車を使用した診療」
静岡県浜松市「ドローンを活用した医薬品配送に係るサービス」
兵庫県姫路市「歩行速モビリティ 「RakuRo🄬（ラクロ🄬）」を用いた病院 利用者の移動支援サービスの社会実装を目指した実証実験」
島根県大田圏域「地域医療 MaaS を活用した医師・看護師の代替者に よるオンライン診療 （D to P with X）の有用性に関する実証」
愛媛県伊予市「双海地域での自動運転バスとヘルスケアアプリなどを 組み合わせた実証実験」
長崎県五島市「モバイルクリニック事業」「医療用医薬品のドローン配送事業」
大分県杵築市「杵築市モバイルクリニック推進事業」
沖縄県「観光客向け医療 MaaS ぬちまーす号実証事業」
